WebLogicとは
一言でいうと、アプリケーションサーバーです。
Apatchは「Webサーバー」と呼ばれますが、これは「HTTP/HTTPSなどのWeb機能を提供するサーバー」という意味です。
「アプリケーションサーバー」は「アプリケーションを実行するための機能を提供するサーバー」になります。
ApacheでもPHPやJavaのプログラムを実行できますが、これは「追加機能」なのでApacheのメイン機能ではありません。どちらを「メイン機能」としてとらえるかによって呼び方が変わります。
WebLogicは「アプリケーションを動作させることを」をメインにしているのでWeb機能は「追加機能」という位置付けになります。
どちらの機能を優先するかによって選択する基準が変わります。
WebLogicはJavaを実行するための「アプリケーションサーバー」となります。
インストール要件(Java)
WebLogicをインストールするためにはJavaがインストールされていることが必要となります。
ただのJavaではだめです。
Oracleが提供しているJavaが必要となります。
OpenJDKがインストールされている状態でWebLogicのインストールを実行してみます。
「The OpenJDK JVM is not supported on this platform.」というメッセージが表示されインストールが中止されました。
$ java -version openjdk version "1.8.0_242" OpenJDK Runtime Environment (build 1.8.0_242-b08) OpenJDK 64-Bit Server VM (build 25.242-b08, mixed mode) $ java -jar fmw_12.2.1.3.0_wls.jar Launcher log file is /tmp/OraInstall2020-03-15_07-49-48AM/launcher2020-03-15_07-49-48AM.log. Extracting the installer . . . . . . . . . . . Done The OpenJDK JVM is not supported on this platform. The log is located here: /tmp/OraInstall2020-03-15_07-49-48AM/launcher2020-03-15_07-49-48AM.log. $
インストール要件(システムリソース)
OracleのJavaをインストールしたら再度インストーラーを実行します。
次はシステムリソースのチェックが行われます。
CPU/Swapメモリ/ストレージ空き容量がチェックされます。こちらは「Passed」になっているので通過しました。
1つだけ「Failed」になっています。これは何かというと「GUI環境が必要」ということです。
WebLogicはコンソールでのインストールができないのでGUI環境を整える必要があります。
$ java -jar fmw_12.2.1.3.0_wls.jar Launcher log file is /tmp/OraInstall2020-03-15_07-52-25AM/launcher2020-03-15_07-52-25AM.log. Extracting the installer . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . Done Checking if CPU speed is above 300 MHz. Actual 3066.628 MHz Passed Checking monitor: must be configured to display at least 256 colors. DISPLAY environment variable not set. Failed <<<< Checking swap space: must be greater than 512 MB. Actual 1023 MB Passed Checking if this platform requires a 64-bit JVM. Actual 64 Passed (64-bit not required) Checking temp space: must be greater than 300 MB. Actual 51427 MB Passed Some system prerequisite checks failed. You must fulfill these requirements before continuing. $
GUI環境を準備する
インストール要件としてGUI環境が必要となっているのでLinuxにDeskTop環境が必要となります。GNOMEとかKDEとかですかね。
その後はVNCで接続してインストールする必要があります。
要件としてGNOMEやKDEをインストールできない場合もあると思います。
その場合はX11環境を使用してインストールを継続することが可能です。
X11も駄目といわれた場合は回避しようがないので調整しましょう。
WebLogiocの待ち受けポート番号
WebLogicはアプリケーションサーバーですが、標準でWebサーバー機能もあります。
問題なければそのまま使用することになるでしょう。
ただ、ポート番号を1024以下にしたい場合はWebLogicをroot権限で起動する必要があります。
つまり、HTTPやHTTPSの標準ポートで待ち受けしたい場合はWebLogicをroot権限で実行することになるのでセキュリティリスクがあります。
WebLogicは1024より上のポートで実行し、ロードバランサー等でポートフォワーディングを行うのが一般的です。
WebLogic専用ユーザーの作成
インストールする場合はWebLogic専用のユーザーアカウントを作成して使用します。
理由は色々あるのですが、とりあえずは「そういう方がメリットがある」と考えてください。
ちなみに、rootユーザーではインストールできません。
エラーになります。
#java -jar fmw_12.2.1.3.0_wls.jar Launcher log file is /tmp/OraInstall2020-03-15_08-39-29AM/launcher2020-03-15_08-39-29AM.log. Extracting the installer . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . Done The current user is root or has superuser privilege. The Oracle Universal Installer cannot continue. The log is located here: /tmp/OraInstall2020-03-15_08-39-29AM/launcher2020-03-15_08-39-29AM.log. #
ノードマネージャーを使用するか
ノードマネージャーとは、WebLogicを管理するプログラムになります。
例えば、複数のWebLogicサーバーを構築する場合はノードマネージャーを使用すると集中管理が可能となります。
また、1台だけの場合でもノードマネージャーを使用するとGUI上でサーバーの起動/停止ができたりします。
これだけ見ると便利そうですが1点注意があります。
それは「ログローテーション機能が備わっていない」という点です。
Webで検索すると結構出てきますが、ノードマネージャーのログファイルは結構ストレージを圧迫します。
そのため、logrotateなどを手動で設定する必要があります。
小規模環境ではノードマネージャーを使用しない構成をお勧めします。
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