趣味でやるのであれば普通のArduinoを購入して使用するのは一番です。
「楽」という以外にも安定感が抜群なので入門編としてはここから始めた方が良いです。
少し慣れてきて、Arduinoを使ったハードウェアを複数作るようになると価格を抑えたくなってきます。安くても1000円近くはしますからね。
最小構成で作成する一番の理由は「消費電流を抑えたい」ということです。
Arduinoの標準では5V電圧で動きます。
単三電池は1.5Vなので、4つを直列にして使用する必要があります。
Arduinoは24時間動かす用途が多いので、電池交換が多くなると費用がかかってしまいます。
消費電流を減らして長時間稼働を行うという用途が多いため、その内容に特化して記載していきます。
電圧と動作クロック
消費電力を抑えるためには、稼働電圧を下げる必要があります。
これは他の機器でも同じですが、稼働電圧を下げると消費電力が下がり長時間稼働できるようになります。
Arduinoの場合、稼働電圧を下げると動作クロックも下げる必要があります。
高クロックで処理能力を上げるには、高い電圧と多くの電流が必要になります。
標準では5V電圧で16MhzクロックでArduinoは動いています。
この時の消費電流はマニュアル上は10mAくらいになります。
Arduinoを3.3V電圧で動かす場合は8Mhzクロックで動作させる必要があります。
この時の消費電流はマニュアル上、3mAとなります。
この時点で1/3になっていますので高い効果がありますが、動作クロックが半分となるので「高負荷」をかけるようなプログラムを作っていた場合は処理能力が下がります。
最小構成で作成する
低消費電力で動かす場合、一般的に販売されているArduinoは使いません。
まず、多くの部品が見えますよね。
機能が豊富なのは便利ですが、部品が多いということは「消費電力も多い」ということです。
また、LEDも不要です。
通電しているかどうかの判断がしやすいので便利ですが、LEDが消費する電力は馬鹿になりません。
ということで、Arduinoの中核を成しているマイコンチップだけで作ることになります。
最近は3.3V 8Mhzで動作するArduinoも販売されてきていますが、部品が多いことと「書き込み方法が特殊」な場合が多いので個人的にはまだメリットを感じていません。
Arduinoのマイコンチップ
色々種類はありますが、メジャーなものは「ATMEGA328P-PU」でしょうか。
Arduinoとして動かすためには、OSに当たる「ブートローダー」とプログラムに当たる「スケッチ」をマイコンチップに書き込む必要があります。
ブートローダーは自分で書き込むこともできますが、「書き込み済み」を購入することをお勧めします。
有名どころだと秋月電子でしょうか。
ピン説明が書かれているラベルが貼ってあるのでとても便利です。
Arduino Bootloader書込済(3.3V 内蔵8MHz仕様) ATmega328P
スケッチの書き込み
プログラムである「スケッチ」の書き込み方法となります。
色々なサイトで詳しく書かれているので詳細はそちらに譲るとして私が実践しているポイントを記載しておきます。
スケッチ書き込み時のボード選択は公式ページにある「breadboard-1-6-x.zip」をインストールして使っています。ほかのボードでも大丈夫っぽいですがリスクを極力減らすために公式の方法を採用しています。
配線についても同様で公式の情報を使用しています。
From Arduino to a Microcontroller on a Breadboard
接続方法は2種類ありますが、私はマイコンを外してシリアル通信に接続する方を採用しています。
書き込み装置として書き込む手法はオペミスが発生しやすいのとソフトウェア制御で書き込みしていると思うのでちょっと不安です。
シリアル通信の場合は「ハードウェア制御」であることと、通常の書き込みと同じ手順でできるので安心です。
秋月電子の「ArduinoUno互換スケッチ書き込み回路図」を参考にリセットピンに対してはプルアップ抵抗とコンデンサを追加して使っています。
Arduino Bootloader書込済(5V 16MHz仕様) ATmega328P
注意点
スケッチの書き込みは失敗するとマイコンチップが使用できなくなる場合があります。
私が失敗してしまった内容を記載しておきます。
書き込み時のボードしていは間違わないように気を付けましょう。
特に、最小構成と通常のArduinoの2つを使っている場合、「Arduino UNO」として書き込んだりしがちです。書き込む前に必ず確認しましょう。
最小構成は、動作する場合は3.3Vですがスケッチ書き込み時は5Vを接続します。
公式ページの配線でも「5V」が接続されています。
「動作時」と「書き込み時」で供給電圧が異なります。
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