画像/動画分析クラウドサービスの比較

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AIがブームとなり、画像認識をサービスに組み込むことが多くなってきました。
スマホのカメラを使ったり、監視カメラを使ったりして画像認識をするパターンですね。

スマホだと「文字起こし」のアプリだったり、動物を移すと名前が出てくる「動物図鑑」のようなサービスですね。
監視カメラだと「不審者の判別」とかでしょうか。

そうそう、スマホの「顔認証」も画像認識サービスと言って差し支えないでしょう。

このサービスを作る場合にTensorflowとかを使ってコーディングするとチューニングを行って精度を上げたり付加機能を付けることができます。
でも、そこまでできるエンジニアはものすごく高額であり、人数も限られてしまいます。

そういう時は、0から作るのではなくすでに使えるフレームワークを使って作成しましょう。
独自機能を実装するのは、次のフェーズからで十分です。

まずは、有名なものを見てみましょう。

AI サービス(AWS)

AWSのサービスですね。
「Amazon Rekognition Image」と「Amazon Rekognition Video」の2種類があります。

Amazon Rekognition Imageは画像認識のサービスです。顔認証や文字の抽出の用途に使用します。
S3やDynamoDBに画像ファイルを格納し、それを分析する形になります。

Amazon Rekognition Videoは画像ではなく「動画」を分析します。
監視カメラの映像をリアルタイムに分析するような使い方になります。
リアルタイムで分析を行う場合はKinesisと連動させます。
また、S3に保存した動画ファイルを分析させることもできます。

Amazon Rekognition Custom Labelsという機能もあります。
これは、特定の画像に対してラベルを付ける機能になります。
例えば、車の種類をカスタムラベルとして通過する車の種類ごとに台数を数えたりする場合に使います。
Amazon Rekognitionで用意されていないラベルでの分類をしたい場合に使います。

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AI & Machine Learning Products(GCP)

有名なTensorflowを作成したGoogleのサービスです。
AWSと同様に「Vision AI」と「Video AI」が用意されています。
ほかにも「言語処理」や「音声認識」など細分化されたサービスが多くあります。

「Vision AI」は画像を分析するサービスで「AutoML Vision」と「Vision API」に分かれます。
「Vision API」はGCPが用意した分類ラベルを使用して判別を行い、「AutoML Vision」はラベルをカスタマイズできます。
最初は「Vision API」から使ってみるのが良いでしょう。

「Video AI」は動画を分析するサービスで「AutoML Video Intelligence」と「Video Intelligence API」に分かれています。
名前からわかるように、用途としては「Vision AI」と同じです。

Cognitive Services(Azure)

MisrosoftのAzureで提供されているサービスになります。

こちらも、Azureのラベルを使用する「Computer Vision」とラベルをカスタマイズする「Custom Vision」に分かれています。
動画分析はまだ無い模様です。

料金比較

ここまで見てきてわかるように、サービスのラインナップとしては大きく変わりません。
精度は使ってみないとわかりませんが、大抵の場合は使用するインフラ環境で使い分けることが多いでしょうか。
あとは、価格面。
基本的に従量課金なので、使った分だけ費用が発生します。
できる限り安く抑えたいですよね。

では、各メーカー(AWS/GCP/Azure)が用意しているラベルを使う前提で単純比較をしてみましょう。
東京リージョンで比較してみます。

ただ、課金単位がAWSとGCP/Azureで異なります。
AWSは「画像1つ」という単位になっていますが、GCP/Azureでは「1つの画像で抽出する要素」に対して課金されます。
1つの画像から1つの要素だけを抽出する場合は比較できますが、複数要素を抽出する場合は注意が必要です。
このあたりは複雑になってきますので、まずは単純比較をしてみます。

画像分析

サービス課金単位一枚当たりの単価
AWS画像100万枚まで0.0013USD0.0013USD
GCP1000単位で$1.50USD0.0015USD
Azure1000単位で$1.50USD0.0015USD

動画分析

サービス課金単位
AWS(アーカイブ)0.13USD/分
AWS(ストリーム)0.15USD/分
GCP(アーカイブ)0.10USD/分
GCP(ストリーム)0.12USD/分

画像分析としてはAWSが一番安いですが、動画分析だとGCPの方が安いですね。
ただ、課金単位が違うのと追加サービスの検討も必要になるので結構複雑になります。

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